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たかはし果樹園の安全・安心に向けての取り組み

昨年から、福島の果物は基準値を大きく下回っていますが、一層の安全・安心に向けた取り組みをご紹介します。

◯果実のサンプリング検査を行い、出荷しています。(産地全体の取り組み)
現在、果実の破壊型の検査を実施し、園地毎、品種毎にサンプリング検査を行ない、安心・安全を確認しています。更に、圃場毎に定期的に実施します。
また、生産現場の樹体、土壌の状況を均一にする事により、検査の精度を高める事が出来ると考えています。

◯たかはし果樹園は福島市の北西部に位置しており、「ふくしま土壌クラブ」 で活動し、安心・安全・そして、美味しい果物栽培に取り組んでいます。

◯樹木の洗浄と粗皮削り(産地全体の取り組み)
研究機関の調査の結果、樹体に付着している微量の放射性物質に対し、洗浄と粗皮を削る事で、果実への影響が予防できる事がわかっています。たかはし果樹園でも産地の一員として樹体の洗浄、粗皮削りを実施しています。
 

  • 樹体洗浄(桃・梨・りんご)
  • 粗皮削り(桃・梨・りんご)、桃は樹皮が繊細な為、軽微に粗皮を削っています。


◯果樹園の土壌計測(ふくしま土壌クラブとたかはし果樹園の取り組み)
果樹園の土の状態を知る為に果樹園の土の計測を行なっています。

全園地の土壌をGMサーベイメーター(RadEyeB20-ER)で3m×5m置きに計測しています。
計測した数値を集計し、マップ化しています。
マップ化した数値を、関係機関からのアドバイスを頂きながら、ふくしま土壌クラブ全体で検討し、対策を行なっています。
ふくしま土壌クラブの会員の園地は福島市の果樹地帯全域に分布しています。


◯未来の安心(ふくしま土壌クラブとたかはし果樹園の取り組み)
土壌計測後は定点観測を継続して行い、数字の変化を把握する事で長期に亘って万全な対策を行なっていきます。


◯土壌への対策(たかはし果樹園の取り組み)
現在、研究機関の調査の結果、放射性物質は土壌の表面に吸着しています。
微量であり、また土壌と吸着している為、果実への悪影響は無いと考えられています。
土壌の放射線測定の結果は微量の数値でしたが、万が一の将来への悪影響と一層の安心、安全を考え全園地(240a)の表土を2~3cm除去しました。
表土除去後のGMサーベイメーター(RadEyeB20-ER)での土の測定では95%以上の低減が確認できました。
尚、放射性物質吸着資材(ゼオライト)の効果的な使用による移入防止を行なっており、これからも、土壌への移入、土壌から樹体への影響は無いと考えています。
桃・梨・りんご、の全園地の表土を除去する事で、空間線量も更に低下し、作業環境も改善する事ができました。
また、有機質肥料や堆肥の施用、微量要素を補給する事で地力の維持に努めています。
■桃畑の表土剥離 ■梨畑の表土剥離 ■りんご畑の表土剥離



福島の果物は基準値を大幅に下回っているにも係わらず、微量の放射線に振り回されています。果物生産者として現状の改善に最大限の努力をするのは勿論ですが、安心に対する長期的な視点も必要になっています。

これからも福島の果物を宜しくお願いします。

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